冷たいものを飲んだり歯を磨いたりするときに、ズキン!と歯が沁みる日々が続きました。
「虫歯か?」と思い、覚悟を決め重い腰をあげて歯医者にいってみると虫歯ではなく「知覚過敏」の診断。
治療として知覚過敏を起こしている患部の周りにコーティング剤を塗布して頂きましたが、このコーティングは時間の経過とともに少しずつ取れていってしまうため数か月後にまた来院しなければならないとのこと。
そんなの嫌だ…
ただ塗布するだけなら自分でなんとかできるんじゃないかと考えたのが始まりです。
知覚過敏の診断を受けてから「歯医者さんに通わないで知覚過敏を治す」という課題に取り組みちょうど先月で1年が経ちました。
一日も休まずに真剣に取り組んできた私の実体験をご紹介します。
知覚過敏とは
知覚過敏の痛みが生じるのは
はじめに、そもそもなぜ痛みが生じているのかを押さえておきましょう。
シュミテクトのHPの説明が個人的に分かりやすかったので引用させていただきました。
知覚過敏症状は、歯の内側にあるやわらかい「象牙質」が露出してしまうことで発生します。象牙質は歯のエナメル質の内側にある組織です。
象牙質には無数の象牙細管が歯の中心に向かって伸びています。象牙質がむき出しになると、外部からの刺激(冷たい飲みものなど)が象牙細管を通って歯の内側の神経に伝わり、結果として瞬間的に鋭い痛みを感じるようになります。これが知覚過敏症状の痛みの特徴です。
引用元 シュミテクト
なるほど。私の歯も表面のエナメル質が何らかの原因で無くなってしまっている箇所があるということでしょうか。
でも、エナメル質は体の中で一番硬い組織でできているとは知りませんでした。そんな硬い組織で覆われているのに溶けたり削れたりしてしまうなんて驚きです。
知覚過敏の原因
知覚過敏の主な原因は、主に2つ。
- エナメル質の摩耗
- 歯茎の後退
エナメル質の摩耗の原因
「過度な歯磨き」「歯ぎしり」など。歯みがきの回数が極端に多かったり、強くゴシゴシと磨きすぎたりするとエナメル質が徐々に摩耗していきます。歯ぎしりはエナメル質に傷がついたり亀裂が入ったりすることもあります。いずれも象牙質の露出につながります。また、食べ物や飲み物に含まれる酸によってもエナメル質は徐々に摩耗していきます。これを「酸蝕歯 (さんしょくし)」というそうです。
歯茎の後退の原因
「歯周病」や「加齢」によって歯茎は後退します。歯磨きで硬めの歯ブラシを使用している場合も原因になることがあるようです。
私の場合は口腔ケアに積極的に取り組んでいるので、歯周病は当てはまらない可能性が高く(加齢はあるかもしれませんが)歯茎の後退というよりは「過度の歯みがき」による「エナメル質の摩耗」が当てはまるように思いました。
自分では力を入れていないつもりでも力を強くかけすぎてゴシゴシと歯磨きをしていたのかもしれません。
フッ素は知覚過敏にも
歯磨き粉の話題でよく目にする「フッ素」。
フッ素について調べてみました。
再石灰化の促進 歯垢により、歯から溶けだしたカルシウムやリンを再び歯に沈着させます。
酸の産生を抑制 むし歯菌の働きを弱め、歯を溶かす酸の生産量を減らします。
歯質を強化 歯の表面を、酸に溶けにくい性質に変えます。
引用元: フッ化物の効果的な使用方法 フッ化物ってなんだろう?
なるほど。フッ素は虫歯の予防や再石灰化によって歯質を強くしてくれる働きがあるのですね。
ここでは特に「再石灰化の促進」がポイント。
フッ素は唾液に含まれるカルシウムやリンを歯に付着してくれる効果があり、この付着してくれる現象のことを再石灰化(さいせっかいか)というのだそう。
なるほど。ぜひとも私の歯も再石灰化していただきたい。
摩耗されてしまったエナメル質をフッ素による再石灰化でカバーできれば知覚過敏は改善されるのではという仮説がたちました。
知覚過敏への取り組み
歯磨きの仕方(主に力加減を弱める)を改めるとともに、何はともあれ歯磨き粉を見直してみることにしました。
歯磨きグッズの見直し
歯磨き粉。
歯磨き粉に求めるのはフッ素高濃度であることです。フッ素が歯に留まってくれることで表面が保護されることを狙いたい。どんどん再石灰化を目指したいのです。
コンクール ジェルコートF
フッ素950ppm
人気のあるジェル歯磨き粉です。
個性的な容器で硬めのプラスティック容器に入っています。
容器の裏側にジェルコートFの特徴が3つ載っています。
- フッ素コート:ジェルがすみずみまでゆきわたり、フッ素が歯質強化と再石灰化を促進
- 高い殺菌力:殺菌力を弱めない処方。塩酸クロルヘキシジンで原因菌を殺菌・増殖を抑制
- お口にやさしい:研磨剤・発泡剤無配合で歯と歯茎と粘膜をいたわる。マイルドなミント味
おとなのトータルケア歯みがきジェル
フッ素1450ppm
ジェルコートFよりもっとフッ素高濃度配合の歯磨き粉を探して見つけたジェル歯磨き粉です。
歯磨きの内容
フッ素は水に溶けやすい性質があり、口の中に長く残るほど効果的であるとされています。
私は朝の歯磨きで「ジェルコートF」を使い、夜の歯磨きで「おとなのトータルケア歯みがきジェル」を使いました。
歯磨き方法は今までより力を入れ過ぎないように圧を弱くして磨きました。ちなみに磨いた後のぶくぶく水うがいはしません。
これは数年前のガッテンで北欧の歯磨き方法として紹介されているのを観て利にかなっていると納得して続けています。
先日歯科検診で訪れた歯医者さんで販売されていた歯磨き粉が気になって調べてみた商品がチェックアップという歯磨き粉。良さそうなのでこちらも試してみたいと思っています。
知覚過敏の経過
使用開始から1か月後…痛みはなくなりませんでした。
ですが3カ月経つ頃には気づけば全く痛みがなくなっていました。
そして1年経った今も痛みはないまま快適な日々を送っています。
半信半疑で始めたのですがこれは歯磨き粉のお陰で知覚過敏の痛みがなくなったのだという結論です。
知覚過敏で悩んでいる人へ
私は歯が沁みることが気になり虫歯だろう…と思いながら歯医者へ行ったところ「知覚過敏」と診断されました。
歯が沁みるという症状には様々な原因があります。全てのケースが象牙質知覚過敏症であるわけではありません。私の場合とは逆にむし歯である可能性もあります。
まずは必ず歯科医師による診断を受けるようにしましょう。
原因がはっきりすれば痛みを改善する方法も見えてきます。
知覚過敏は歯磨き粉で治すことができました。すぐに成果は出ないかもしれませんが挑戦してみる価値はあると思いますよ。
人間、実際に痛みを感じないとなかなか行動に移せないものです。
最近では口腔内の菌から糖尿病や認知症など、重大な病気にまで関係していることが分かってきています。
正しい歯磨きと毎日のケアを続けて、いつまでも健康でいたいものですね。
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