名古屋名物として名が知られてきたあんかけスパゲッティ。
とろりとしたあんかけのソースに太めのパスタ麺、その上にはカツやコロッケなどの揚げ物やウインナー、玉ねぎなどの野菜ソテーが乗っていたりするスパゲッティです。
このあんかけスパゲッティ、名古屋名物といわれていますが名古屋だけでなく三河にも昔からあります。三河育ちのワタクシが愛するソウルフード、中でも「スパゲッ亭チャオ」のあんかけスパゲッティは別格でした。
スパゲッ亭チャオとは
幼い頃からどこの外食よりも好きだったスパゲッ亭チャオ。主に東三河地方で展開されているあんかけスパゲッティのお店です。子どもの頃から食べ続けており、ひと月に1回は訪れていました。
最近メディアでお見かけするチャ王さんは1000回以上召し上がっていらっしゃるそうですので(うろ覚えですが)少々適いませんが、ワタクシもチャ王さんの妹分くらいにはなれるのではないかと。
チャオへの愛はチャ王さんにも負けていないと自負しております。
チャオメニューの中でワタクシのベスト3は以下の通り。
3位 カニコロスパ
2位 トンスパ
1位 ひれスパ
全て鉄板焼きがマストです。
まず鉄板の上でジュージューいっている音を耳で愉しみ熱でぷくぷくしているソースを目で愉しむ。少しスパイシーなあんかけソースの香りと揚げたてのカツやコロッケの香りを鼻で愉しむ。
最高です。
スパゲッ亭チャオのトッピングは上に乗っているカツやコロッケもとっても美味しいです。特にヒレカツは厚いフィレ肉に薄くて細かい衣でカラッと揚げられていて子どもの頃から本当にお気に入りでした。カツの上にはゆで卵の黄身が細かく振りかけられています。カツ用にとんかつソースが別の小皿で添えられてくるのも気が利いています。
太めのスパゲッティにアツアツのあんかけソース、鉄板の上の薄焼き卵を一緒にフォークでくるくる巻いて口へ運ぶ…
最高です。
ただ、一口目は激熱なので火傷に注意です。
子どもの舌には少しスパイシーで刺激的な感じのソースでしたが、美味しくて美味しくてお腹いっぱいで完食し、いつも身も心も満たされておりました。
しかし、自宅から最寄りのチャオが閉店してしまい、隣の市にあるチャオにはなかなか通えずに愛しのあんかけスパゲッティが遠のいてしまいました。
お店に通えないのは悲しいですが、ワタクシと同じような境遇の人達に強い味方、あんかけソースのレトルトが販売されています。これで家でもチャオの味を愉しむことができます。
チャオあんかけソース我が家は大容量の3人前を常にストックしています。※スパゲッ亭チャオでは我が家で愛用している3人前の大袋はネット通販されていないようです。
麺にも拘りたい方はスパゲッ亭チャオ特性の太麺もあります。
チャオ スパゲッティ麺スパゲッ亭チャオとヨコイの比較
あんかけスパゲッティのソースはヨコイからもレトルトで販売されています。
今回はレトルトのあんかけソースでスパゲッ亭チャオとヨコイの比較をしてみました。
まずはレトルトパックの外観をご紹介。
レトルトパックの外観
[スパゲッ亭チャオ 表面]
3人前(450g)です。この3人前の大袋入りは箱などはなくこのレトルトの姿のままスーパーなどの店頭で陳列され売られています。
[スパゲッ亭チャオ 裏面]
裏面に食べ方や原材料表、栄養成分などが記載されています。
レトロな雰囲気のイラストと共に「シェフからママへのプレゼント」、まさにその通り。ありがとうございます。
[ヨコイのソース 表面]
こちらは箱入り。箱の中にレトルトパックが2袋入っています。
1袋2人前(250g)×2袋=500gです。
[ヨコイのソース 裏面]
ヨコイでの人気メニュー「ミラカン」の作り方が記載されています。
キャッチコピーは「あんかけスパゲッティの歴史はヨコイから!」ヨコイさんが元祖のようです。
原材料や栄養成分は箱の側面に記載されていました。
レトルトの裏面に作り方が記載されています。
スパゲッ亭チャオとヨコイのソースのレトルトを並べてみました。内容量ではチャオが450g、ヨコイが500g(250g×2袋)でヨコイの方が50g多いです。
値段
2023年8月の販売価格を調べてみました。比較のため1人前の商品で比較してみます。1人前の容量はどちらも120gでした。
・スパゲッ亭チャオ(1人前120g) 260円(税込) yahooショッピングより
・ヨコイのソース(1人前120g) 496円(税込) yahooショッピングより
スパゲッ亭チャオのソースはamazonや楽天市場では販売されていないようで、比較をyahooショッピングでしかできませんでしたが、それぞれ最安値の店の価格を調べてみました。
スパゲッ亭チャオの方がかなりお安い。ヨコイの約半額強のお値段です。これには驚きました。ネームバリューでしょうか…。
カロリー
栄養成分表示より100gあたりのエネルギーなどが記載されています。
スパゲッ亭チャオ | ヨコイ | |
エネルギー | 38kcal | 44kcal |
たんぱく質 | 2.5g | 2.5g |
脂質 | 0.5g | 0.8g |
炭水化物 | 5.9g | 6.8g |
食塩相当量 | 2.2g | 2.4g |
どちらも大きくは違いません。ヨコイの方が脂質、炭水化物、食塩相当量が全て若干高いためエネルギー量も少し高めになっているようです。
原材料
使用されている原材料はほぼ同じです。ただ表記されている順番が違います。使用量が多い順に記載するという決まり事をもとに考えると使用する材料の割合が異なるようです。
スパゲッ亭チャオは野菜「じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、にんにく」ですが、ヨコイは野菜「玉ねぎ、ばれいしょ、にんじん、にんにく」となっています。また、スパゲッ亭チャオにのみビーフエキスが使用されています。
味の比較
続いて味の比較をしてみます。
ただ、先に申し上げておきたいのは「美味しい」という評価は避けたいということです。「美味しい」の感じ方は人それぞれですし、ワタクシ自身スパゲッ亭チャオとの長い歴史と愛がある以上、ヨコイに不利です。
そこで、今回は「味の濃さ」「スパイス度」「とろみ」の3点を重点的に押さえながら2店の味の特徴をまとめてみました。
スパゲッ亭チャオの特徴
トマトの旨みと強めに効いた胡椒の味わいがよく感じられます。味の濃さ、とろみ具合はヨコイよりも強いです。胡椒は白胡椒をよく感じます。ヨコイの野菜感や黒胡椒、とろみ具合を少なくして重厚感を増した感じでしょうか。とろみには片栗粉が使われているとのことですが、ジャガイモなどの野菜からのとろみも効いているようなとろみ加減です。
HPによると
材料は、じゃがいも(男爵)、人参、玉ねぎ、トマト、牛肉、ニンニク。
材料A(じゃがいも、人参、玉ねぎ)を煮込んで、(ミキサー等で)ペースト状にします。
ペースト状にした材料Aに材料B(トマトピューレ、トマトペースト、牛肉、ニンニク、塩、胡椒)をまぜてかくはんし、オーブン(220℃)で8時間熱し、最後に片栗粉でとろみをつけて出来上がりです。
どうですか?意外に野菜たっぷりでしょう。このあたりがおいしさの秘密です。
スパゲッ亭チャオHPより
野菜たっぷりがおいしさの秘密とのこと。ソースの見た目だけでは分からない具材が使われているのですね。
ヨコイの特徴
煮込まれた野菜と黒胡椒の味わいがよく感じられます。どちらかというとさらっとした味の濃さと柔らかめのとろみ具合。何より黒胡椒の刺激的な辛味がガツンときます。
ヨコイのHPによると、
ソースの構成は大きく分けて野菜:7,トマト:2、肉:1の割合。特に野菜は季節によって含まれる水分が変わるので、ソース作りに最も相応しいものを使います。
それら厳選した材料を2日がかりで、30分ごとにコゲつかないようにかき混ぜながらコトコト煮込みます。火から上げた時点ではまだまだ素材の味の集合体といった状態で、角が立った味。これを1週間冷蔵庫で熟成させます。これにより具材の旨味がソースに染み込み体積は減少、味がぎゅっと詰まるとともになめらかさとコクが加わり、ようやくヨコイのソースの完成です。
スパゲティハウス・ヨコイHPより
とろみや黒胡椒についても記載されています。
あんかけを支える絶妙なとろみ。これはでんぷん(片栗粉)の繊細な配合によってつくられています。
<中略>
ソースから漂うスパイシーな香り、口の中に広がる絶妙な辛さ。「きっと複雑なレシピがあるのだろう」とお思いかもしれません。でもこの風味、実は黒胡椒だけで作られているのです。
その秘密は胡椒の挽き方。細かく挽くことでソースと上手く絡み、口に含んだときに角が立つことなく、すーっと入り込み、次に辛味が口の中に広がります。
こうした挽き具合へのこだわりと、唐辛子ではなく胡椒を使うのも、このなめらかな辛さと、抜けるような香りを実現するため。創業時から同じ種類の胡椒を使い、今も変わらずその風味をお客様に提供しています。
スパゲティハウス・ヨコイHPより
あんかけスパゲッティは旨し
あんかけスパゲッティは他に類を見ない独特な魅力があります。
愛知県を訪れた時にはあんかけスパゲッティを是非愉しんで頂きたい。お気に入りのあんかけスパゲッティが見つかったら是非お土産用にレトルトソースを購入されることをお勧めします。
なにしろ後を引く、思い出に残る美味しさなのですから。
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